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むし歯治療で神経を温存できる可能性を高めるために②

2017年3月1日

5倍速コントラアングルの使用

 

むし歯を削る際に、できるだけ神経を守るために健康な部分まで削りすぎないようにすることが最も大切ですが、

人間の体で一番硬くできている歯を削る際に使用する道具には

「エアータービン」と「5倍速コントラアングル」と呼ばれている2つがあり、

当院では開業以来ほぼ100%、

むし歯の治療の時には「5倍速コントラアングル」を使用しています。

 

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(↑こういうやつです。歯科医院に行ってこれを目にすると、いよいよかと覚悟を決めた小さい頃の記憶が蘇ります・・・)

この道具は、超精密に設計されており実際の中は

 

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数百個のパーツによってこのように組み立てられ作られております。

 

 

 

では、

一体この「歯を削る道具」と「神経を温存する可能性を高める」にはどのような関係があるのかでしょうか?

 

 

「歯を削る道具」は分速1万回転から30万回転までの間を高速に回転します。

このような超高速で回転すると、歯と削る道具の接する部分には「振動」と「摩擦熱」が発生し

歯や神経に少なからず負担をかけることになります。

歯の神経は熱に非常に弱いため、治療中に水が絶えず出るのはそのためですが、

この「振動」と「摩擦熱」をいかにコントロールするかが、

繊細な組織である「神経」の温存には重要になってきます。

 

当院のむし歯の治療で使用している

「5倍速コントラアングル」の主なメリットとしては、

 

・回転数を細かく調整できるので、切削量をコントロールしやすい

→神経ギリギリの数ミリ単位のきわどい治療には「エアータービン」にはできない

超低速回転にすることができるので有効。

 

・優れた静音性で患者様のストレスを軽減

→患者様にとってキーンというエアータービンの特有の音自体がストレスになります。

 

・軸ブレを起こしにくい(これが最大のメリットと考えています!)

→ミクロン単位の精密なギアで削る部分を回転させるので、軸ブレが少なく、

むし歯で削った周りの部分にチッピングと言われる細かいヒビを

人工的に作る可能性が少ないので、

詰め物などを歯に付けた後もその境目の部分からむし歯になりにくい。

 

などが挙げられます。

 

ちなみに、この「5倍速コントラアングル」と「エアータービン」は

見た目的には一般の方にはわかりづらく、唯一違いとしては

先程述べた削っている最中の音だと思います。

キーンという音(治療中は緊張されていてわかりにくいと思います)が

聞こえてくればそれは「エアータービン」を使用していると思いますが、

歯科医院によっては5倍速コントラアングルを置いていないところもありますので

希望されても無理な場合もあります。

 

今回はできるだけ歯を長く使うために大切な神経を守るための

実際の道具のお話しでした。

ありがとうございました。

 

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