2019年1月21日
平成30年度学校保険統計速報によりますと、
12歳児の永久歯の平均むし歯数が0.74本になり過去最低を記録できたとのことです。
今の日本の子供たちの口の中を見てみると、
治療をさせていただいている立場からすると
二極化しているなと実感しています。
どういうことかと言いますと
全くむし歯がない子と多発してしまっている子が二分化されています。
もちろん地域性にもよりますが、下北沢井上デンタルクリニックがある
ここ世田谷区北沢周辺では特にみなさんむし歯がない子が本当に多くてとても素晴らしいことだと思います。
ただ、このデータを深く読み解くと、そもそも学校健診といった
大多数を限られた時間で、むし歯という小さな病変を正確に確認するには限界があるので
実際の数字以上にむし歯が存在している可能性がありますし、
乳歯がどのような状況だったかは読み取れないので
それがそのまま口腔内の状況を表しているわけではありません。
また統計的にはこの12歳を過ぎたあとで日本人の口の中はむし歯の本数が
段階的に増えていくようになるのでその事実もおさえておく必要があります。
(永久歯のむし歯数は全年代で12歳時が一番少ないと言われています。)
とはいっても、このすべての永久歯が出そろうであろう
12歳前後でむし歯の本数を過去最低に抑えられているのはその後の人生の起点としては
最良の形でスタートできているということなので
世界に誇れる水準だと思いますし、
日本の歯科医療の予防の形が結果として出ている証拠でもあります。
削って詰めるだけが歯科治療ではありませんので
その治療のみと数回のクリーニングで終わり、その後は歯磨きを自分で今まで以上に頑張るが
一番歯の健康にとっては危険ですので、数か月後にはまた同じように
削って詰める治療をしなくてはならなくなる可能性があります。
どうすればむし歯にならないか、どうすれば削らない環境づくりができるかは
単純に「歯を磨いてがんばってください」では成立しません。
下北沢井上デンタルクリニックではその方にあった
予防の仕方を唾液検査等でしっかりリスク管理し
お伝えすることができますので、
歯科医院に行くたびにむし歯が見つかってしまう方や
歯を長く持たせたい方などぜひ一度ご相談ください。